消しゴムは悪魔の道具?!フランスの消しゴムを使わない教育

消しゴムは悪魔の道具?!フランスの消しゴムを使わない教育

みなさん、こんにちは!

フランス在住の講師Rinaです。
今日は、フランスの面白い教育理念についてシェアします。
日本の小学生は、勉強で何かを書くときに、基本的には鉛筆を使いますよね。
筆箱にはたいてい何本もの鉛筆と消しゴム、そして赤と青の色鉛筆を毎日学校に持って行っていたような気がします。

鉛筆1本のみ!?の事実

つい最近、長女が小学校に入学したのですが、筆箱の中に入れる文房具リストには、黒ボールペン2本、赤ボールペン1本、青ボールペン1本、色鉛筆12色1セット、普通の鉛筆1本、消しゴム、とありました。
鉛筆を使って勉強するものが当たり前と思っていた私は旦那に、
「本当に1本で十分なの?!」と聞いたところ、「基本的にボールペンしか使わないから大丈夫だよ」とのこと。
そう、フランスでは、ボールペンを学習に使うのが当たり前なのです。
でもこれはフランスだけではなく、他のヨーロッパの国々でも同じような状況とのこと。
そして色々調べてみると、それには重要な意味があるということがわかりました。

”間違いは友達”の理念とは?

イギリスの有名な認知科学者Guy Claxton 氏が、The Telegraphのインタビュー記事で、このように言っていました。
Erasers are an ‘instrument of the devil’ and should be banned from classrooms because they encourage children to feel ashamed about mistakes.
「消しゴムは悪魔の道具。子供たちに間違いを恥ずかしいことだと思わせてしまうから、授業では禁止にするべきだ。」
また、彼はこのように述べていました。
学校側は生徒に対して自分の間違いを認めることを促すべき。
子どもたちが間違いをすることを恐れない文化が必要。
自分の間違いを見つめ、そこから学ぶ。
そしていつもそれを思い出し、自分が行ったことを改善していく。
すぐに正しい答えを導くことや、自分を賢く見せることに執着するべきではない。
正しい答えを導くまでのプロセスに興味を持つべきだ。この広い世界はそれで成り立っているから。
Schools should encourage students to acknowledge their mistakes.we need a culture where children are not afraid to make mistakes, they look at their mistakes and they learn from them, where they are continuously reflecting and improving on what they’ve done, not being enthralled to getting the right answer quickly and looking smart. They need to be interested in the process of getting the right answer because that’s what it is like in the big wide world.

「間違いは友達であり、先生でもある」
mistakes are your friends, they are your teachers

間違いは消しゴムで消すのではなく、むしろその場所を赤ペンで印をつけたり、マーカーを引いたりして目立たせるべきだそう。

 

この考えにはっとさせられました。

たしかにそうですよね。
消しゴムで消してしまうというのは、間違いがなかったことにしてしまうのと同じこと。

完璧に見える人も、たくさんの間違いを経験して向上していくのは当たり前なのだから、その過程を隠す必要は、まったくもってないんですよね。

 

英語学習の一つとして欧米文化を取り入れて

日本人の英語学習者が間違いを恐れて積極的に書いたり話したりできないのは、この正しいものだけを残すということに慣れてしまっているからだと思います。
そして、間違いが残っていることに不快感を感じます。
これは子供のころに染みついた習慣が原因だったのですね。

娘のアルファベット練習帳を見てみると、やはり鉛筆を使って書いたり消したりした跡はひとつもありません。
ボールペンで何回もかいたアルファベットと、先生による赤ペンでのチェックのみでした。
明らかな間違いは、しっかり線で消されています。

娘が家でひらがなを練習するとき、たとえ鉛筆で書いていても、間違いは消そうとはせず、上から線を引いて間違いの印をつけるクセがついています。
でも、次に練習するときにそれを見てから書くので、気を付けるべきところがわかり、間違いを繰り返しません。

 

英語学習者の皆さんも、この欧米式の間違いを消さない学習法を取り入れて、学習に取り組んでみることをおすすめします!

 

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1 個のコメント

  • 素晴らしいと思いました。間違えてしまった部分を消すと間違えたことさえも分からなくなってしまう。。。仕事も間違えて覚えていくことも多いですよね。感銘を受けました。ありがとうございました。

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    様々な国に滞在した経験があり、「伝わる英語」が何であるかをしっかりと理解しているRina先生。きめの細かい添削でありながら、モチベーションもしっかりと上げてくれる添削が大変人気で、生徒様から高い評価を受けている講師です。 座右の銘は"If you can imagine it, you can achieve it. If you can dream it, you can become it."