コロナウィルス危機が社会にもたらすものとは?

コロナウィルス危機が社会にもたらすものとは?

こんにちは、羊の数が人口よりも多いニュージーランドに暮らすA.Mioです。

この記事を書いている現時点で、コロナウィルス危機が世界中で危機的状況を迎えています。

その中で、三月末にあるアメリカの大物歌手が‛新型コロナウィルスが社会に大きな平等をもたらすもの‘という発言をSNSに投稿し、大炎上しました。
それと同時期に、新型コロナウィルスの状況が深刻なニューヨーク州の知事Andrew Cuomo氏は記者会見の中で以下のように発言しました。

“This virus doesn’t discriminate. It attacks everyone and it attacks everywhere.<中略>This is a war. Then let’s act that way now and let’s show a commonality and a mutuality and a unity that this country hasn’t seen in decades.”
要約すると‛このウィルスは人を差別しない。(人種、性別、階級、政治的立場などに関わらず)すべての人を平等に襲うのです。これは戦争なのだから、今こそ皆の団結をみせようではありませんか‘というものです。

前出の大物歌手は本当はこのような事を意図していたのかもしれませんが、本来彼女が意図したのとは異なる風に人々に受け止められてしまったようです。(投稿した際にバラの花びらを浮かせた浴槽でまったりくつろいでいる姿の写真を添えたのが更に事態を悪化させていたように思います、、、。)

実はこの件が私自身も新型コロナウィルスがどんな風に人々や社会に影響を与えているのか様々な視点で考えるきっかけの一つとなりました。

 

ニュージーランドで起こっているこんな影響とは。

日本や私が暮らすニュージーランドは国民皆保険制ですので、貧富の差によって検査や治療が受けられない、という事はほとんどありません。この制度のない国(代表がアメリカですね、)ではそのような差が問題となっています。

さらに個人的な範囲で気が付いた点といえば、年代による情報やデジタル器具へのアクセスの差です。ニュージーランドでは他の多くの国々同様に3月半ばよりlockdownが行われ、必要最低限の買い出しを除いては基本的に外出禁止となっております。このルール下では、同じ世帯に住んでいる人以外と接触してはいけないことになっているので、同市内に住む一人暮らしの義理の母は一人で4週間誰にも会ってはいけないという状況です。

この国ではLockdownの計画が発表になってからあまりにも早く実行に移されたため、電話以外に彼女とどう連絡をとるか(スカイプなど)を考える暇もありませんでした。

彼女は基本的な携帯電話やコンピューターの操作はできるのですが、デジタル世代ではないのでスカイプ機能などの使い方(私が代わりに試してみましたが、彼女のパソコンと電話のモデルが古すぎてスカイプなどのアプリをインストールできませんでした、、、)などはよくわからず、lockdown開始後は孫や家族の顔を見ることも出来ずに電話で連絡のみ、という状況が続いています。

FEで英語学習をされている皆さんは、インターネット環境が整った中でデジタル機能を使いこなしている方がほとんどだと思います。正直なところ、普段の状況でこれまでデジタル機能を使える世代と使えない人世代の差を考える機会はあまりなかったのですが、今回の件を通して、ある意味での不公平さがあることを痛感しました。
ニュージーランドをはじめ、Lockdownが行われている国では子供たちが学校にいけないため、オンラインでの授業を導入せざる終えない状況になっています。私達を含め多くの人々がインターネットの恩恵を受けている時代ではありますが、社会の中には家庭にインターネット環境がない家庭やパソコンを持っていない家庭もいます。

先日のニュースで報道されたところによると、ニュージーランド政府はパソコンがない家庭にはパソコンを、インターネット環境が整っていない家庭にはモデムを支給することにしたとの事です。

 

今、この状況で考え、議論すること

ニューヨーク州知事Andrew Cuomo氏が言うように、この新型コロナウィルスは人を差別することなく襲うものです。その意味では確かに人々は‛平等‘なのかもしれません。その一方で、様々な面で社会の差を浮き彫りにしているとも言えます。

新型コロナウィルスは世界の人々に混乱と恐怖を引き起こしていますが、このような点に人々の意識を向けさせて議論されることも必要なのではないかと思います。今は世界的に先行きが見えない暗い状況ですし、その先に待ち受けている未来も決して明るいものではないかもしれません。

その中でもこの状況から私たちが何かを学び、少しでもbetterな社会にしていけるような議論をするきっかけにすることがこの新型コロナウィルスが社会にもたらすポジティブな側面なのかな、と思いながらlockdown下での日々を過ごしています。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

日本だけでなく海外でも英語指導経験のある講師。大学卒業後一貫して言語指導に取り組んでおり、学習者の立場になり分かりやすく、親しみのある指導を心がけています。ニュージーランドで日本語指導経験もあり、教えるということに関してはまさしくプロ!