【翻訳家の暮らし】筋肉バッキバキを英語で?

翻訳者を目指す方のための本格的翻訳講座の講師mihoko先生のブログ。【翻訳家の暮らし】筋肉バキバキを英語で言うなら

知ってる?「筋トレ」用語

こんにちは!ニューヨークシティよりMihokoがお届けです。

ご自分で選ばれた和文を英訳して課題提出してくださる生徒さんがいらっしゃるのですが、この方が先日、「筋トレ」ネタを選ばれました。
生徒さんの和文を元に英訳チェックしながら、「筋トレ」ネタならではの面白い言葉をご紹介しました。

ripped

筋肉がバッキバキについている状態、腹筋が割れてる状態などを表すのに使います。
筋トレ好きな方にはおなじみのwordかなぁ?

ripを辞書で引くと、このように説明されています。

rip 

to cut, tear apart, or tear away roughly, forcibly, or energetically

tearと同じような意味ですが、違いはripの方が roughly, forcibly, energeticallyという 「力強さ、強引さ」のニュアンスが入っていることです。
これが形容詞化して rippedとなると、Having highly developed muscles or an extremely defined physique の意味になります。

動詞rip 「引き裂く、剥ぎ取る」が、形容詞rippedになると 「筋肉がバッキバキな」という意味になるのは繋がりがわからない…という感じもするかもしれませんが、ここが面白いところです!
なんでこんな意味へと派生するんだろう?考えてみるのも楽しいですよね。

rip= to cut, tear away のニュアンスから連想していくと、「余分なものをカットしたり剥ぎ取った状態」、つまり 「脂肪が極力剥ぎ取られて筋肉の形が皮膚の下にもろに見えている状態」というイメージにつながるな、と私は想像しました。(この言葉の派生の仕方は、私個人で調べてみたところ定かではありませんでした。調べてみてわかったよ!という方、ぜひご一報くださいね〜!)

 

shred

さて、ここからさらに面白い関連用語です。

ripと似たような意味の動詞に shredがあります。
to cut or tear into shredsという意味ですね。
このshredをshreddedと形容詞化すると、rippedと同じように 「筋肉バッキバキの」という意味になるんです!

そして興味深いのは、動詞ripは「(筋トレなどで)筋肉をバッキバキにする」という意味では使えないのに対して、shredは動詞にして 「筋肉をバッキバキにする」という意味で使えることです。

例えば、「腹筋をバッキバキにするには、どのくらい時間がかかるか知ってる?」を、

動詞のshredを使うと
Do you know how long it takes to shred my abs?

形容詞表現を使うなら、
Do you know how long it takes to get ripped/shredded abs?

と、ripped, shreddedの両方いけます。

 

適切な英語表現がわからない時の対応方法

さて、英訳の際に適切な英語表現がわからない場合どうするか、方法を一つ。
関連事項から当たって検索してみると良いです。

例えば 「筋肉バッキバキ」という英語表現がわからないなら、「筋トレ」の記事を英語で検索してみたり、「筋トレ方法」を調べてみたり。
ちょっと遠回りしている気分になると思いますが、知りたい表現以外に新たな発見や関連wordsもたくさん登場するので、同じようなテーマで自然な英語表現を学ぶチャンスでもあります。
調べるの面倒〜と思わず、ヒントを順に追って宝探しでもする気持ちで楽しく臨んでみてください。

翻訳の作業では、 「知らない情報の調査」にたくさんの労力と時間を使うものです。

ですが、その作業に無駄は一つもなく、その積み重ねが将来の財産になっていくことは間違いないので、有意義に楽しんでみましょう!

 

 

 


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ABOUTこの記事をかいた人

日本の大学で英語、ロシア語、ラテン語を学びながらフラワーデザイン学校に通いフラワーデザインを習得。翻訳も通信で勉強するがもの足りずニューヨーク・シティに移住。市内の大学で英語を学び直し、フラワーデザイナーとなる。同時に、翻訳や通訳に従事し、日本語や英語の家庭教師を務める。 翻訳実績:主に音楽関係の記事やCDのライナーノート、ブログ記事、履歴書のプロフィール、ビジネスレターなど通訳実績:取材、現地学校における諸行事、プライベートレッスンの場など 息抜きには土いじり、ルービックキューブ、星や月を眺めながらの一杯。クラシックバレエ用ストレッチとヨガを自己流でアレンジした整体をしたり、一指禅、日記を書くことが日課。好きなスポーツはサッカー、バスケットボール、水泳。ジャンルを問わず日々の生活に音楽は欠かせない。