【翻訳と地域】言語の変化は誰にも止められない

翻訳家になりたい方のための翻訳講座の講師roberto先生の記事

みなさん、こんにちは。イタリア在住のロベルトです。

先日私のサミットの受講生さんと興味深い会話をしたのですが、ディスカッションのトピックは「変化していく英語」についてでした。

英語の王様と言えばブリティッシュ・イングリッシュ。7つの海を制したイギリスが世界中に植民地を広げたことで、英語が国際語になる基盤ができました。
そして、そのイギリスが衰退した後でリーダーシップをとったのが、かつての植民地アメリカ。

だから標準英語といえばブリティッシュ・イングリッシュとアメリカン・イングリッシュの2つが思い浮かぶと思いますが、
英語が広まれば広まるほど、人の流れが多ければ多いほど、現地の言葉とミックスして言葉は変わっていきます。

 

「空港と共に10時に着きます」?

それで思い出したのが、ずっと前に仕事で関係した事のあるインド人男性Aさんの英語です。彼の特徴は「前置詞」にありました。例えばこんな感じ。

I will arrive with airport at 10 pm, so we can meet for the information desk.

分かりやすい文章で例えましたが、前置詞がこんな感じでした。
彼はインドの大学を卒業し、英語で授業を受けていたはずですが、専攻が技術系なのでそこまで文法などは重視されなかったのかも。
Aさんのmother languageを英語に置き換えると、前置詞はこうなるのかもしれません。

インドは大きな国で国民も多いし、ビジネスも影響力があるので、いつかインド特有の英語が世界を圧巻する日が来ないとは言えませんよね。
フルーツフルイングリッシュにもそのうち「インド英語特別講座」ができるかもしれませんね。

ちなみに...Aさんとのコミュニケーションはメールだけだったので、文脈から判断できない時は、言い方を変えて私の理解があっているか確認のメールを送ったのですが、返信はこう。

English is correct.

...どの英語が正しいの?私の英語?あなたの英語?

私が確認のために送った英語の内容が正しいと言っているのか、それとも「I mean it exactly as I wrote it. Don’t make stupid questions!」と言いたい??
こんな時にメールだと相手の感情が分からず判断に悩みます。

 

日本語学習者の戸惑い

主に日本だけで使われる日本語ですが、もちろん変化があって、特に若者言葉はいつだって新鮮。

若者が使う言葉で、例えば「尊い」「定期」という表現は、「ぴえん」と違ってパッと見てスラングだと分からない(見た目的に言葉の変化がない)ので、日本語学習者はちょっと戸惑います。

そして、日本語の変化は海を越えたところでもあるんですよ。

私の息子は日本語を話しますが、イタリア語を日本語に脳内変換して話すことが結構あります。

例えば、「マンマ、なんで夜ご飯を一緒に作らない?」というもの。これは「一緒に夜ご飯を作ろうよ」という誘い文句です。(イタリア語にwhy don’t weのような言い方があります)

話している言葉自体は日本語ですが、実はイタリア語の下手な直訳で面白いものです。

息子のように日本にルーツを持つ子供たちが世界中にどんどん増えたら、日本語も外的要因から変化が起こるかもしれないね。

とにかく、言語が変わっていくことは誰にも止めることはできません。

 


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ABOUTこの記事をかいた人

イタリア在住。3言語の通訳・翻訳家。最近は特に、十数年住んだ日本が懐かしくてたまりません。