【翻訳家になるには】受動態の扱い方!

みなさんこんにちは!

英日翻訳家養成コース担当インストラクターのK. Yukaです。

 

梅雨の始まりに差し掛かったようですね。

辺り一帯に紫陽花が咲き誇るのがとても楽しみです。

 

さて、英日翻訳で難しいとされる点の一つ、「受動態の文の扱い方」についてお話しさせていただきます。

 

そのまま訳せない受動態

 

学校英語の和訳問題などでは、受動態を受け身で「~される」と

訳すことがほとんどです。

この場合、訳文の日本語としての不自然さはあまり注意されていません。

 

しかし、こうした和訳問題とは異なり自然な日本語が求められる英日翻訳では、受動態をそのまま訳してしまうと稚拙さが浮き出ることが多々あります。

 

なぜそのまま訳してはいけないのか

 

もちろん、翻訳では原文への忠実さも評価されますので、まずは受動態として解釈してから翻訳に進む必要があります。

 

しかし、原文が受動態だからといって、そのままにするのはやや思考停止です。

英語と日本語はそもそも別の言語で、自然とされる言葉や書き方が違うからです。

 

翻訳をするときには、英語と日本語の社会的・文化的背景も含めて考慮し、その上で自然で正確な訳文を納得がいくまで探っていかなければなりません。

 

これだけだと翻訳は難しすぎると感じられ、億劫に感じられてしまうかもしれませんね。

しかし、受動態をケースごとにどう扱うか、テクニックというものが存在します。

 

そのテクニックをきちんと知って適切に使えるようにしておくことで、原文に受動態が登場しても自然に、そして正確に扱えるようになります。

 

無生物主語と受動態

無生物主語の文では、そのまま受動態の文として扱うより、能動態で和訳したほうが自然なケースが多いと考えられています。

例:The apple pie was baked by Sally last night.

「そのアップルパイは昨夜サリーによって焼かれた」

「昨夜サリーがそのアップルパイを焼いた」

 

なお、原文となる英語の中で動作主が示されていない場合、受動態で訳しても問題ないことも。

 

例:The document was translated from English to Japanese.

「その書類は英語から日本語に翻訳された」

 

被害や実利を伴わない場合

 

受動態といってもいろいろなのですが、被害や実利を伴わない文もあります。

このような文では、受動態よりも能動態で和訳したほうが自然です。

例:The meeting was attended by executives of the company.

「その会議は会社の幹部たちによって出席された」

「その会議には会社の幹部たちが出席した」

 

受動態をマスターして翻訳上手に

 

以上が、英語の受動態を日本語で扱う際、訳文を自然に仕上げるための2つのテクニックです。

ぜひメルマガの翻訳課題に挑戦し、翻訳の現場ではどう対処しているのか、その感覚をつかんでみましょう。

また、常時開講中の英日翻訳家養成コースでは、受動態のみならず、英語らしい表現を流麗な日本語に訳すにはどうすべきか、いろいろなテクニックを学ぶことができます。

ぜひ受講して課題にじっくりと挑戦し、翻訳上手を目指してみましょう!

 


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ABOUTこの記事をかいた人

学習塾の英語指導や教材作成の経験を持つ講師。現在では英日翻訳も手掛け、日々「ネイティブらしい表現」を目にしています。その経験を生かし、文法面を細かく指導してくれるだけでなくだけでなく、どうしたらネイティブから見ても自然な表現になるのかを丁寧に解説をしてくれます。 座右の銘は「Push myself ever onwards to try new things, and to not be afraid to step outside my comfort zone.」