【表現上手への近道】「have」の本質を見直しましょう

【表現上手への近道】「have」の本質を見直しましょう

みなさん、こんにちは。

先日、高校生の生徒からこんな質問を受けました。

「今さらなんですが、どうしてhaveは『持つ』と訳すのに、“I have lunch. ”というように『食べる』って言うんですか?暗記で無理やり覚えてきたけど、ずっと気になっていたんです。」

みなさんは、うまく答えられますか?

使い方は知っているけれど、理由はよくわからない人も多いのではないでしょうか。
この記事では英語学習でおなじみの「have」について、本質を見直したいと思います。

 

「have」のイメージは?

実は「have」のイメージは「内部、外部を含めて、周りにある」です。頭の中で自分を中心にぐるりとコンパスで丸を描いてみてください。その丸の範囲が「I have」になります。
主語の周りの範囲を示す「have」の使い方を外部と内部に分けて見てみましょう。

主語の外部の範囲を表す表現

We had a lot of sun on our vacation. So we have a nice tan.
(私たちは休暇中、お天気に恵まれました。だからよく日焼けしているのです。)

This hotel has 100 luxurious guest rooms.
(このホテルには豪華な客室が100部屋あります。)

I’m going to have a checkup next month.
(私は、来月健康診断を受ける予定です。)
→「出来事」が「自分の周りで」でおこるイメージ

It’s good to have you here today.
(今日ここにあなたをお招きできてうれしいです。)
→「あなた」が「周りにいる」ことがうれしい(good)

主語の内部の範囲を表す表現

I have a headache.
(頭痛がする。)
→身体の不調も自分の範囲内にあること

I have no doubt about it.
(間違いないよ。)
→心に思っていることも自分の範囲内にあること

「周りにある」という位置で見てみると、多くの状況を表すことができます。「have」の出番が多いのも理解できますね。

 

「have」のイメージは「動きがない」

「範囲の中にある」が「have」のイメージになるので、基本は動きのない表現になります。ですが、目的語によっては浅く、動きは少ないですが動作を表す表現を作ることができます。「私は昼食を食べる」で見てみましょう。日本語で「食べる」と訳しますが「have」が「eat」と比べて動作を感じない表現であることが分かります。

I have lunch at noon.
(私は正午に昼食を食べます。)
→単に昼食を「とる」、浅く、動きの少ない表現です。

I eat sandwich for lunch at noon.
(私は正午に昼食のサンドイッチを食べます。)
→口を動かして「食べる」、動きのある表現です。

後ろに動作をイメージできる目的語を入れることによって、間接的に動作を表現できるのです。他にも「have a bath」(お風呂に入る)、「have a call」(電話に出る)、「have a say(発言権がある)」なども、同様に使われます。抽象的なイメージの例も見てみましょう。すべてのベースイメージは「範囲、周りにある」です。

I won’t have such brash attitude in my class.
(私の授業でそのような生意気な態度を許しません。)
→「周りに置いておく」のを許さない

You can have my fountain pen if you like. I never use it any more.
(よかったら私の万年筆をあげますよ。私はもう使わないので。)
→あなたは「have」してよい→あげる

This work is a fake. I’m afraid you’ve been had.
(この作品は偽物です。残念ながらあなたはだまされているのです。)
→相手がコントロールできる「範囲、周り」に置かれる

 

第五文型での「have」

「have」は目的語を詳しく説明する、第五文型「SVOC」でしばしば使われます。目的語「O」と後に続く、目的語を説明する語句「C」がイコール関係「O=C」もしくは「主語-述語」関係
(ネクサスの関係)になっている形です。

文法学習で「have=使役動詞」と学んだ方も多いと思いますが、「have」には、「~させる」といった強い強制意志があるものではなく、「範囲に入ることを許す」というイメージで解決します。「許す」というところから、「上司と部下」「先生と生徒」「客と店員」といった上下関係が生まれやすく、「指示する」「サービスを受ける」という表現になります。

I’ll have my personal assistant book the flights.
(私の秘書に、飛行機の便を予約させますよ。)

I had the shop staff gift-wrap the perfume.
(私はその店員に香水を贈答用に包んでもらいました。)

I’d like to have the piano by the window.
(私はピアノを窓際に設置してほしいのです。)

範囲をイメージする「have」

「have」のイメージは「主語の内外を含む周りの範囲」です。その範囲にあるものに「所有」「権利」「影響力」が及ぶことにつながっていきます。物や行為、考えがその範囲内にあることが理解できれば、「have」は動きの少ない表現であることもわかると思います。
英語の万能選手、「have」の理解を深めて表現上手になりましょう。

 

 


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予備校や学習塾で、幼児から社会人まで幅広く英語を指導し、20年以上。 特に、「英語を苦手」とする人への学習に対する向き合い方や、考え方のアドバイスで「英語の面白さ」を理解してもらえることが何よりも嬉しいです。 英語習得は単なる暗記ではなく、ネイティブの子供が英語を身に付けるように「イメージ」から理解するメリットや、単語の深い意味など英語についてお話していきたいと思います。