【翻訳家の暮らし】T-シャツ文化

翻訳者を目指す方のための英日翻訳家デビュー講座 Masako先生の記事。T-シャツ文化

こんにちは、英日翻訳家デビュー講座を担当しておりますMasakoです。

先日海外ドラマを観ていると、主人公がNew York で間に合わせに手に入れた黒いT-シャツの胸にでかでかと白文字で以下のような文句が書かれているシーンに遭遇。

“My kid went to NY and all I got was this lousy T-shirt”
面白いでしょう!? 思わずストップしてプレイバック、字幕をみると

「ニューヨーク土産のダサイTシャツ」とありました。
なるほどねえ、映像翻訳のプロはさすがに少ない字数で笑わせてくれます。ダサイTシャツというのがぐっときますねぇ。

 

 

変なTシャツいろいろ

我が息子がまだ大学生だった頃、妙なJapanese-Englishをジョークの種にしたTシャツがネット上で流行していました。
息子が休暇で日本を訪問した際に、わざわざそんなTシャツを着こんで面白がっていたのを思い出します。

そのTシャツというのがメガネのイラストの下に “Grasses“ なんて書いてあるといったもの。
しかも我が息子、いたずらが過ぎて、ご丁寧にそのTシャツを着てメガネ屋さんに行ったりするのです。
なにせeager-to-pleaseティーンエイジャーですからね(pleaseの方向性がちがうかなあ?)。こちらの方が顔から火が出るほど恥ずかしかった。

かく言うわたしも、夫の家族それぞれに、「義母」、「義父」、「義弟」、「義妹」、「甥」、「姪」などと黒字でプリントした白いTシャツを送ろうかと妄想したこともあります。
別に着てほしかったわけではなく、漢字をまったく異質なイラストのように感じて面白いと考える風潮があったから、飾るだけでも異国情緒を味わえると考えたからです。

私自身もずっと昔に買って未だに着ているダッサ~いイラストのTシャツがあります。
イラストをお見せしましょう。

T-シャツ文化

Texas州Midlandがどんなところかご存知の方は、思わずニヤリとしたのではないでしょうか?
Texas州は米国の中でも広い州ですから、El PasoやMidlandのように砂漠地帯もあれば、緑豊かなフォートワースやサンアントニオ、メキシコ湾に面したコーパス・クリスティなど様々な気候・土地があります。そんな中Midlandはほんとうにワイルドでした。

家の裏庭では拳ほどもあるタランチュラが這いまわり、ペットの犬にはダニが食いついて離れず、服にくっつくとげとげのオナモミが落ちている公園は、犬も痛がって散歩を尻込みするほどでした。なんとベッドにサソリがいたこともありました。
また、通常は緑の少ない乾いた砂漠ですが、ひとたび雨が降ると道路が川に変身。たまご大のヒョウが降ったことも……。まさに”survive”がぴったりの場所でしたね。

たまに裏庭のジャスミンにやってくるハチドリや、カンタロープの皮やレタスを置くと這い出てくる陸ガメはご愛敬。楽しい訪問者たちでしたが……。

 

 

Surviveの意味

さてこの”survive”という動詞については、ご存知のとおり事故や災害の際に「生き残る」とか「切り抜ける」という意味を思い起こすのではないでしょうか?
また、食べるものも水も手に入らないような過酷な環境下でなんとか「生き延びる」、ほかにも病気を「克服する」という意味合いにもなります。

カジュアルな会話では
“Are you sure that you can survive the summer camp?”
「あのサマーキャンプを乗り切ることができると思うの?」
などと使ったりします。

さらに、人のみでなくビジネスや芸術などにも使います。例えば、
Her paintings will survive for generations.
「彼女の絵は世代を越えて愛され続けるだろう」

そしてもうひとつ、日本人にはあまり馴染みのない使い方として、親しい友人、家族、愛するものを亡くした場合、すなわち遺族になるという意味にも使います
Survivingという言葉はお葬式などでも残された家族、遺族に対して使われます。
受動態で使うと、先立たれるという意味になるのです(A is survived by B ⇒ BはAに先立たれた。亡くなったのはAかBどちらになるのか注意!)。

Texas州Midlandは、私にとり、上記のsurviveの意味をすべてひっくるめ、もっとも心に残った場所となりました。

 

 


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ABOUTこの記事をかいた人

商社勤務。英国へ語学留学しCambridge English Certificateを取得。帰国後外資系企業に勤務。その後結婚して夫の転勤先である米国カリフォルニア州、テキサス州、さらにアフリカのナミビアを転々とする。 それぞれの地域のカレッジにて英語、スペイン語、数学、歴史など一般教養を終了し、ナミビアでは、南アフリカ大学の通信教育にてPsychologyを専攻。 1998年に帰国し、2000年にフリーランス「医学翻訳家」として稼働開始。医学分野において創薬(製剤試験、動物試験)、治験関連文書、承認申請資料、照会事項、文献、製薬品質管理、副作用報告書等々、様々な文書の英日、日英翻訳を手掛けて今日に至る。 <趣味や日課> 昔から単純なパズルゲームが好きで、現在は3マッチパズルにはまってます。他には読書。Amazon Primeでドラマや映画を鑑賞(CMがなく、好きな時間に連続して見ることができるので、国内、海外、ジャンルを問わず興味がわいたものを観ますが、近ごろはやりの『進撃の巨人』や『鬼滅の刃』など常時アドレナリンだらだら系は苦手)、音楽鑑賞。 スポーツ観戦は、相撲に加え、テニスはウィンブルドンのみ、サッカーは四年に一度のワールドカップのみ観戦。フィギュアスケートも観ます。スポーツジムでエアロやヨガのレッスンを受け、マシンに乗ったりしていたのですが、どちらかというとその後の入浴が楽しみ。現在はウォーキングに切り替えています。料理は時短で済ませますが、どういうわけか編み物が好きです。