千里の道も一歩から:エチオピアの運転手ハプタムさんの勉強法

日本人英語学習者はライティング向き!?

こんにちは。SummitコーチのKazueです。

今から10年ちょっと前、某国際援助機関の専門家としてエチオピアの首都アディスアベバでの開発援助プロジェクトに加わりました。最初は3カ月の予定が、気が付いたらプロジェクトのフェーズ1からフェーズ3まで、2年あまりにわたり6回エチオピアと日本を往復していました。

そのプロジェクトは、日本の生産性システムをエチオピアの工業セクターに導入したいというエチオピア側の強い思いのもと始まった調査で、日本側調査団は、首都アディスアベバ周辺に所在する様々な工場にお邪魔して現状を調査し、改善点を洗い出し、解決策を実装する必要がありました。そのためには、現地を熟知したドライバーさんが必要なので信頼できるドライバーさん数名と常に行動を共にしていました。

私がいつもお世話になっていたのはハプタム(Habtam)さんという、とても誠実で丁寧な物腰の若い男性でした。エチオピアには複数の部族がありそれぞれに固有の言語があるのですが、学校で英語を習うため、ドライバーの皆さんはとても流暢な英語を話します。

ReplyとRespondの違い

ある日、いつものように車に乗っていたら、エチオピアのカウンターパートから私の携帯に急ぎの依頼が舞い込みました。ハプバムさんが運転席からミラー越しに「Kazue, 大丈夫?」と聞いてきたので、私は「Yes. I can reply quickly now and I will respond to it later.」と答えました。彼は「So, what is the difference between “reply” and “respond”?」と質問してきたので、reply はメールへの返信をするという意味で使った、 respond はメールだけではおそらく相手が不安だろうからオフィスに戻ったら担当部署を訪ねて対応するという意味、と説明しました。

勉強法:こまめにメモる

ハプタムさんは胸ポケットから小さな紙切れとペンを取り出し、私の説明を一生懸命書きとっていました。そういえば、それまでにも彼がそういう風に小さな紙切れにメモをとっているのを見たことがあります。「何してるの?」と聞くと、「英語を勉強しているんだ。新しい単語はいつもメモするんだ」と言って爽やかに笑いました。

努力の結果のキャリアアップ

そうやってハプタムさんは毎日英語を勉強し努力していたのでしょう。その甲斐あって、彼は今やその国際機関の現地事務所の正規職員になったのです!!先日久しぶりにメッセージのやり取りをしたのですがキャリアが開けとても嬉しそうでした。

毎日毎日の小さな積み重ねが、ある日大きく実を結びます。私もハプタムさんを見習って毎日コツコツと努力を積み重ねたいなと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

Fruitful EnglishのSummitコースを担当しているKazueです。高校・大学と第一外国語はフランス語でしたが、卒業後にフランスの銀行のディーリングルームに配属されたためスパルタで英語を磨きました。その後はシンガポールで中国語を学び、米系金融、米系ITポータル等でプロジェクト管理を担当しました。開発援助にも興味があったため、開発援助機関や日本政府のプロジェクトに関わり、エチオピアやロシアでPJ管理の仕事をしました。仕事で訪れた各国での興味深い出来事の他に、最新のコーチング手法についても、折に触れてブログでご紹介できればと思います。趣味はZumba。ダックスフンドが大好きで3頭の世話に追われています。