【基礎から学ぶビジネス英語】企業決算の3月に思うこと〜ビジネスで大事な行動「あえてこだわること」

【基礎から学ぶビジネス英語】企業決算の3月に思うこと〜ビジネスで大事な行動「あえてこだわること」

Fruitful Englishファンの皆様、お元気ですか。講師のShinichiです。

シリーズでビジネスの基礎知識から使えるビジネス英語をご紹介しています。

今月は日本では多くの組織にとって大切な年度末決算の3月です。これにちなんだ話題をお届けします。

前回に引き続き(1) 組織や人を育て、動かす、(2) あえてこだわること、について解説していきます。

※前回の記事「【基礎から学ぶビジネス英語】ビジネスで大事な 組織や人を育て、動かす、あえてこだわること」を見逃した方はまずこちらからどうぞ!

(1) 組織で活躍して組織に勢いや変革を与えるための原動力の代表的なものには、権限 (authority)、リーダーシップ(leadership)、ちから(power)があります。これらは前回解説をしました。

(2) さて、3月は日本では多くの企業の決算月です。

その結果とこれに伴う取締役会であまり良く無い行いが明るみに出て世間を騒がすこともあります。

今回はビジネス組織の行動として、政治 (politics)、道徳 (ethiscs)という行動の仕方について考えてみましょう。ご存じの用語とはいえ、ビジネスの中のpoliticsethicsとは何でしょうか。


ビジネスの中のpoliticsethicsとは

Ethicsは「道徳」と一言で言うだけで多種多様な企業のスキャンダルなどでニュースを介して、色々なことが思い出されるでしょう。一方企業のPoliticsは理解が難しいかもしれません。

The resignation of Airbus Chief Executive Christian Streiff after just three months on the job underscores the steep hurdles facing the big European aircraft maker as it tries to overcome damaging delays in its largest jet program and overhaul a cumbersome structure beset by politics and bureaucracy.                                                   (2006年、Wall Street Journalより抜粋)

要約「エアバス社の最高執行役員のStreiffは、政治(politics)とお役所的業務にまみれた構造による最大の飛行機プロジェクトに遅延がもたらされ、辞任に至った。」

上記におけるPoliticsとは上席役員や経営幹部、関連企業の代表者の好き嫌いと個人的繋がり次第の人事や組織の手続きに執着した御都合主義の人・資産・資金の采配のことです。それが複雑に込み入っているので物事が円滑に進みません。Politicsまみれの企業の醜態です。

Politicsの見方

しかしながら、Politicsは一方で、複雑な企業の規定や手順書、場合によっては企業指針を超えて、最終的な企業価値や利益につながることに使われる場合があります。

現状を憂慮して、重要プロジェクトの最速最大の結果のためのチームメンバーへの行動へのプレッシャー、形式的なタイプ会議を端折りメール配信に変更、決断の早い上席者からの決断を取得するなど、politicsによる行動です。

周りに敵ができても、Authority/ Power/ Leadershipまたは最終結果、途中結果の優位で押し切ることが、場合によりけりであれども可能です。時に、規定に反していても優れた結果で押し切ることができるかもしれません。

多国籍企業で、現地法人の企業文化では多国籍企業本部が規定するようにやると売上が伸びないという事情があるとき、現地法人社長が本部に知られれば解雇というリスクを背負って結局良い売上を報告するというのもpoliticsの一つです。

ethicsの議論を見てみよう

時には、内部規定を超えて、法規制すら超えてpoliticsを発動する人もあり得ます。ここではethicsの問題と隣り合わせになります。

では、私がビジネススクール在籍のとき行ったethicsの議論を基に、欧州出身のOwenとアフリカ系のOmariの会話を見ていきましょう![仮名]。

Owen said, “How about business ethics in your country?”

Omari replied, “Bribery is common there. It is essential to do business.”

Owen asked, “It must be against the law. Why does that even legally risk your business?”

Omari answered, “Nobody cares about that. Unlike the EU, it is called Common Sense in many African countries. Officials and civil servants are very greedy, and without paying bribery, no business will kick off.”

Owen was surprised, “Unbelievable! It means no ethics in business, doesn’t it?”

Omari confirmed, “Bribery is the same as licence fees or clerical process service fees in your country. Of course, it always goes to the official or civil servant’s pockets.”

オーエン「君の国のビジネスではどう?」
オマリ「賄賂は普通のことなのだ。ビジネスには必要不可欠だ」
オーエン「法令違反だ。自分の仕事に法的リスクを冒すようなことをわざわざどうしてするの?」
オマリ「だれも気にしないよ。欧州連合とは違って、多くのアフリカ諸国では皆「常識」というよ。政府高官や公務員らはとても欲深くて、賄賂がなければ仕事など始められないからね。」
オーエン「信じられない。ビジネスのethicsなど無いということか。」
オマリ「君の国のライセンス料や事務手続料と同じだよ。もっとも、その高官や公務員の懐に行くことになるがね。」

ポイントになる英語表現を覚えよう!

bribery: 不可算名詞「賄賂」

最近報道できく和製英語のキックバックですが、kickbackも同じ意味ですが加算名詞です。(ニュースでは賄賂と言った方が普通の日本人の気持ちに届くと思うのですが・・・、ここでは放送局内のpoliticsが働いているような気がします。

licence [英国綴り]/ license [米国綴り]

加算名詞「何らかに関する許可が明示された公的証書」

 

いかがでしたか?

来月は4月にちなんだ話題でビジネスを考えていきます。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

2004-2006年に米国資産評価会社本社付け日本地域プロジェクトの翻訳専任担当で日英翻訳デビューしました。現在に至るまで翻訳に関わりながら、経営コンサルタント・事業管理など実務を経験しています。英国大学・大学院で、英語基礎コースを経て経営学修士と金融投資スペシャリズムの取得まで、エディンバラ市に3年在住していたことがあります。多国籍企業の役員からバイオ科学者、企業家、大学長、環境保護活動家など様々な外国籍友人がおります。