【英語学習のコツ】技能統合(skill integration)のススメ ~リスニング → スピーキング編

技能統合(skill integration)のススメ Listening → Speaking

はじめに

皆さんは、技能統合(skill integration)という言葉を聞いたことがありますか?

英語中級者以上の読者の皆さんであれば、言語習得において、聞く、話す、読む、書くの4技能が重要だ!というのは聞いたことがあるでしょう。

より効果的に、効率的に言語を短期間で習得していくためには、技能統合が欠かせません。

この記事を読むことで、皆さんの学習効率がより高まることを願っております。

 

Listening → Speaking

技能統合というのは、「一つの技能をトレーニングした直後に、その内容を応用して別の技能をトレーニングする」、ことを言います。

もっともお手軽に出来るのは、Listening&Speakingの組み合わせです。

手順は下記の通りです。

  1. オンライン上の音声素材(8~9割以上は聞き取れるレベルのYoutubeやPodcast, NHK World EnglishやBBCなどのニュースアプリ)を選ぶ。自分の好きなトピックで良い。
  2. 聞き終わった後、その要約をreproduceして、鏡の前で話してみる。通勤通学途中であれば、目をつぶって頭の中でreproduce するのも効果絶大!
  3. 慣れてきたら、要約の後に自分の意見を付け足す。(賛成、反対+理由+具体例)

この3ステップだけです。

音声素材あればどこでもできる超カンタンで超強力なトレーニング方法です。

私は1週間続けたあたりから、ネイティブとニュースについて話したい!という感覚が芽生えました。

Speakingの動機付けにも効果的です。

 

Reading → Writing

実はListening → Speakingはデメリットがあります。

Listening&Speakingは正確性が求められない、つまり自分が理解できたところだけを選んで簡単な英語で話すことが出来てしまうのです。

SpeakingのFluency【流ちょうさ】を鍛えるのには良いのですが、Accuracy【正確性】は頭打ちになってしまいます。

そこで、Reading→Writingのトレーニングの必要性が出てきます。

特に中級者以上の人たちはこのフェーズにいると考えられます。

手順は以下の通りです。

  1. 紙面もしくはオンラインの英語記事(なるべく短く興味があるもの)を選ぶ。
  2. 速読、精読、音読の3パターンで繰り返し正確に読む(辞書利用OK)
  3. 本文記事を見ないで要約文をタイプ(spell checker や grammar checkerを利用するため。)
  4. 書いたものをオンラインでスペルチェック&グラマーチェック(できればネイティブチェック)をうける。※オンライン上の自動チェッカーはまだ正確性に乏しい場合あり
  5. (応用ステップ)スマホの録音機能に要約文を読み上げて、自分の声を聴きながらシャドウイング

①~⑤のステップを繰り返すことで、正確性と即興性が同時に伸長します。

 

Reading → Listening → Writing

留学を目指す人が受けるテスト、TOEFLには以下の様なテストがあります。

  1. 長文を読む
  2. その内容に関連した講義を聴く
  3. 読んだ内容と聞いた内容を要約してまとまりのある英文を書く

これは海外の大学生が行っている日常の生活を模しています。

つまり、授業前に大量の英文を読み、教授の講義を聴き、レポートを書く、ということです。

留学を目指さない人にも、TOEFLはとても有益なテストだと考えています。

実は私たちの日常生活も、1技能のみでは成立しません。

本を読んでその内容を人に伝えたり、映画を見てコメントを書いたり、と無意識的に技能統合しながら言語を習得しているのです。

 

まとめ

英語初級者の陥りやすい間違いは、英語学習を単語の暗記や文法だと思っている場合です。

中級者以上の皆さんはそういう方は少ないと思います。

むしろ、readingのみ、listeningのみ、のように、インプット系の1技能で学習を終えていないでしょうか。

もちろん、多読・多聴は上級者やネイティブ並と呼ばれるレベルに到達するには必ず通らなければならないルートだと私は考えています。

ですが、せっかくインプットした情報をspeakingやwritingのアウトプット系技能に上位互換することで、上級レベルへの道が開かれるのです。

英語学習が続かない、途中でやめてしまう、という人たちはぜひインプット系技能からアウトプット系技能に転換して、上級者への階段を上っていきましょう。

 

 


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ABOUTこの記事をかいた人

地方の公立小~高校で普通に学び、必死の受験勉強の結果、英語が苦手な大学生になる。自分のように英語が苦手な生徒を助けたいという一心で、英語講師を目指す。1年間、英語の臨時講師をしながら資金を貯め、渡米。米国大学院にてTESL(英語教授法)を取得。2年間の留学を経て、地元で英語講師として18年間、中高大学生を中心に英語を指導中。英検1級、TOEIC最高点980 海外留学サポート、英語ディベート、英検・TOEICなどの資格取得のための指導も行っている。