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翻訳家の一日

翻訳家の一日(expectation vs. reality)

by Roberto

私の一日は、まず息子を学校に送っていくところから始まります(イタリアは子どもの登下校の付き添いが義務付けられているのです)。

息子を学校の校門で見送ったら、帰る時に今日する仕事のことを頭の中で整理。家に着いたらPCのスイッチを入れて、エスプレッソとコルネットで軽く朝食を済ませながらメールのチェック&返信。そして、すぐに仕事に取り掛かります。頭がハッキリしている朝の時間を一番大事にしています。

 

...というようなことはなくて、帰ったらまずはしばらくぼーっとします(笑)。

実は昔から朝がとても苦手で、仕事モードのスイッチが入るまですこし時間が必要です。でも同行通訳に出かける日は朝から頭をクリアに出来るので、気持ちの持って行き方のせいもあるかもしれません...。とにかく翻訳家モードの時の朝はゆっくり始まります。(そして、朝ご飯は食べない派だし、caffeは飲まないハーブティ派です)

フリーランスで仕事をしているので、仕事の区切りは自分できめられます。自分の好きなタイミングで休憩をしますが、その時に気を付けていることが1つ。

それは、(翻訳している内容やボリューム、納期にもよりますが)ランチタイムや休憩に入る前には、あまりきりの良いところで終わらないようにすること。きりの良いところまで終えてしまうと、微妙に達成感が生まれて、実際に余裕がなくても余裕を感じてしまい、リラックスしすぎてしまうのです(あくまでも私の場合ですけど)。

ですので、休憩中や食事中も仕事がちょっと気になっているような気持ちの悪い状態に自分を置いておきます。当然ながら、100%リラックスできるかと言えばできません。

「フリーで翻訳をしている」というと、色々な人は「格好いい」とか「素敵」と言います。ちょっと前まで在宅で仕事をする人が少なかったので、「通勤もなく優雅でうらやましい」とも言われました。でも、実際の翻訳の現場は優雅ではないし、格好よくもスマートでもないですね。基本的に人との交流もなく、黙々と調べて訳すのみ。

でも、その日の仕事を終わらせてしまった後は、できるだけ仕事を頭から切り離します。次の日の朝にゼロの気持ちで訳文を読みなおしができるように、その日の仕事が終わったら翻訳モードは終わりです。

実際に翻訳を始める前に、元の文章(原文)を読んで、だいたいの流れを考えておきますが、訳しているとどうしても一つ一つの単語や短いフレーズに集中してしまい、全体を通してのバランスまで気を配ることができないですから、一旦リセットするのは大事です。

天気が良ければ早めに仕事を終わらせて海に行くのが、頭のスイッチを切り替えるために最適ですが、もちろん状況によってそういう風にはできない時もあるので、そんな日は飼い犬と遊んだり、庭仕事をしたりします。体を動かすか、日差しを浴びられたらいいですね。セロトニンが出ます。

後の残りの時間は、そのまま仕事のことを忘れて、寝るまでの時間を家族でゆっくりと過ごし、Netflixで映画を見ることが多いです。

 

と言えたらベストですが、気になる部分や不確かな部分を夕食後に調べたりすることはあります。

夜にはすごく頭がさえて良い訳を見つけだすことができる日があります。でも、私は朝型になるように頑張らないとすぐに夜型の生活になってしまうので、夢中になりすぎないところで終わらせるように気をつけています...が現実は(省略)。

なかなか理想的に過ごせませんが、翻訳者としての一日をだいたい気に入っています。 

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